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映画『天気の子』ネタバレ無しで感想を!『君の名は』に比べて評判は必ずしも良くはない?

天気の子

『天気の子』見てきました、まいぽじです!

うん……よかった。よかったね。

新海監督が「賛否分かれる」と、「王道ではない」とおっしゃっています。それはとても正しいです。

『君の名は。』はひとつの王道で、でも今作は違う。

そこで僕が映画を見てきて思ったことを書いてみようと思います。

 

映像と音楽

新海監督といえば、という映像美は必見です!

ときには怖いくらい綺麗だと感じます。

この作品は「雨」と「晴れ」がキーになってくるのですが、東京という大都会はニュース映像などでもよく映されますよね。ある意味、僕たちの中にイメージがはっきりしている光景なんです。

そこ雨という大自然が覆いかぶさる……どこか陰鬱でありながら強さも感じる、もちろん音も含めて雨が間近にあるような。進むにつれて雨が心になじんでくるような気さえしました。

また、そこに差す晴れが美しい! 晴れ間があっただけでほっとします。快晴もそうですが、晴れ間というものは特に希望を感じさせます。その希望を現実の晴れ間と同じ以上に感じさせるのは、製作者の高い意識がなす技でしょうか。

 

音楽は『君の名は。』に引き続きRADWIMPS。

やはり素晴らしいのですが、前作に比べると控えめな印象を受けました。『君の名は。』はミュージカルばりに歌が密接に関わってくるわけですが、今作だとそれほどには歌を押し出していないような印象です。

それでも主題歌「愛にできることはまだあるかい」と、超エモい「グランドエスケープ」を始めとして響いてくる曲ばかりなのですが。

特に「グランドエスケープ」が流れてくる場面はやっぱり心にキましたね。

 

ばっちりおすすめです!

 

徹底した「いま」を描く

「あの光の中に、行ってみたかった」
高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。
しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、
怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。
彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。
そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。
ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らすその少女・陽菜。
彼女には、不思議な能力があった。

出典:https://tenkinoko.com/

 

帆高は、初めての東京にて洗礼を受けることとなります。それは人々の冷たい態度だったり、肉体的な痛みだったり。

『君の名は。』では描かれなかった東京という大都会の冷たい部分、厳しい部分が主人公を襲うのです。それもかなり序盤から。

この辺りで、観る人は『君の名は。』との雰囲気の違いをなんとなく察したことでしょう。僕もそうでした。『君の名は』と同じつもりで見ていれば、顔をしかめるような感情に襲われます。でも、これってひとつの「リアル」ではあるよね? そう感じました。

 

あるいはネットで簡単に見知らぬ人とつながれてしまうこととか。メディアで簡単に顔が広まってしまうこととか。

 

この作品を通して思ったことですが、この『天気の子』は徹底して”いま”を描いているんです。現代を、そして16歳の少年にとっての今を。

現代の世の中、感情で動く他人には厳しい目を向けがちです。これは現代がどうとかいうより、他人が増えたと言えるのかもしれません。昔は限られた人だけで生活が完結するのが多数だったでしょう。

少なくとも、顔も知らない人たちの声をほぼリアルタイムで聞くようなことはありえませんでした。特に田舎では。

 

だから、肯定できる美しさも否定したくなる醜さも、すべて「いま」が生み出した人間の性であると感じます。

『天気の子』が映し出すのは、いまあるものでした。

 

新海監督らしさ爆発

ネットでもよく見る意見で、

「新海監督好きにはたまらない!」

「これぞ新海作品!」

というのがありますね。

 

これは、正しいと思います。僕もそう思いました。

 

『君の名は。』を観終わって、

「面白いし感動したけど、なんか新海監督のイメージと違ったな……」

と僕はそう思ったのです。誤解を恐れず言わせてもらうなら一般受けする作品だと思いました。でもあれはあれで良かったんですけどね?

 

だけど『天気の子』を観たあと真っ先に思ったのはこうです。

「あーたしか賛否両論ある感じだなあ。でもいままで新海作品と印象は似てるよな。これこそ新海監督がやりたいことなのかも」

僕は別に新海ファンではないわけですが、全部とは言わずとも過去作を観たことがあります。そのファンでない僕からしても、『天気の子』は新海らしさが爆発してると感じるのです。

 

だから、きっと『君の名は。』と同じつもりで観に行けば後悔する人もいるかもしれません。新海監督とかよく知らないけど『君の名は。』が良かったから観に行こうという人は注意が必要かも。

……だけど、映画ってもともと観るまで分からないものですよね?
むしろそうでなければつまらない。だから僕は『天気の子』という映画を観に行ってほしいと、そう思います。

 

帆高の選択

作中で主人公の帆高は、ひとつの重大な選択をします。

映画を観た人はこの選択を「気持ち悪い」とか「不自然」だと思うこともあるかもしれません。その気持ち悪さの正体はなんなのか。

 

社会に生きる僕たちが普段できないこと。何度となく、あるいはいつでもそうしたいと思っていて……けれどもできない。しがらみか良心か、原因はひとつではないと思うけども。本当の意味でその選択はできたためしがない。

でも、帆高の受けた感情を理解はできる。僕が同じ立場でもそうしたいと強く願うだろう。

さて、自分なら結局どうする?

 

そんな確たる答えのない問いが観る人に襲いかかります。そして、きっと多くの人は帆高のような選択をできないでしょう。僕も含めて。

そして帆高の答えを見たとき「羨ましい」と、そして「迷惑だ」とも思うんです。

それが気持ち悪さの正体ではないかと思いました。

 

だからラストシーンに近づくと、「帆高、本当にこれで良かったの?」という声が心のどこかから聞こえてきます。帆高はその声に答えてくれるでしょう。僕は帆高の答えに満足しました。

あなたが満足できるかは、あなた次第でしょう。

ぜひ劇場へ観に行ってほしいです。

 

さいごに

『君の名は。』は監督しても予想を超える大ヒットだったことでしょう。まさかあれほどまでになるとは。

で、次はなにを見せてくれるんだい?

そんな世間の重圧はやはりあったのではないですかね。萎縮してもおかしくないところです。

しかしそこにきて新海監督はもっと感情や価値観がぶつかりあうものを作ってきてくれたわけです。この作家力(さっかぢから)とでもいいましょうか、凄まじい意欲を本当にありがとう!

 

というか、個人的には『君の名は。』と同じかそれ以上にヒットしてしまうと弊害もあったんじゃないかと思うので、落ち着いて良かったですよ。

 

おわり!

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